嫌なことが多くストレスばかり溜まる退屈な毎日に嫌気がさし、急に思い立って海に行くことにした。
なんかたまたま臨時列車が止まっていて、なんだこれは??ってなってたら超高級寝台列車らしい。
いつかはこういうものを乗り回せる経済力を獲得したいものだ。
地域またげないって聞いて、ICカードどこまで使えるか不安になったのでネットで調べてみたが意外といわきより先まで使えて便利だなってなった。
この日は偕楽園に臨時で止まった。偕楽園に行くのもいいかなと一瞬思ったものの、人が多すぎてうんざりしたのでそのまま電車を乗り継ぐことに。
水戸を超えると、どんどん山が見えてきて嬉しくなってくる。
ついでに海も。
ちなみにこの日はICPCが開催されていた。
電車に乗りながら、東大つえーってやってました。
本当はいわきまでいくつもりだったけど、電車にずっと乗っているのも少し退屈だし、何より帰りの交通費が足りなくなってくるのではという心配に駆られ、高萩駅で降りることに。
地元の高校生が集まっているのを見て、一人で来た自分が虚しくなる…
が
僕は一人がいいと思って来たことを思い出し、これでいいのだと納得する。
冗談のように、文字を大きくしてしまったが、これは本当のことだ。人と遊ぶのは楽しいが、人と会うのが嫌になることも時にあるのが人間なのだ。
高萩は、田舎だけあってとても静かだ。静かだ。こんなに静かなのは久しぶりだ。来てよかったと本当に思った。そう、こういうのを僕は求めていたんだ。
駅からは山が見えるが自然と見えない海の方に向かう。なんとなく、見えてなくても海への方向はわかるのだ。
さすが生命の源の海だけある。
浜辺に来てみると人は一人としていない。夏は海水浴をしにきた人でこむんだろうなぁ…とまだ遠い夏に思いを馳せながら波打ち際に向かう。
晴れてはいるものの、さすがに冬。海からの冷たい風が体と心にしみる。
…海を見るのは、やはりいい。
海を堪能したあとは駅に戻る。すると途中で吉野家を発見。何かが抜けて空いてしまった心と体に牛丼をつぎ込もう。
吉野家はあまり来ないので注文方法がわからなく、危うく恥をかくところだった。
一番スタンダードな普通の牛丼を頼むことにする。並盛は少ないかな…でも大盛りは多いかな…と思っていると中盛を発見。早速中盛を頼もうとする前に僕の貧乏センサーが反応。なんと大盛りと中盛の値段が同じなのだ。
迷わず大盛りを注文。
普段の僕ならこれくらい一瞬で食べてしまうのだが、この頃は食欲がなく、食べきれるか少し不安になった。
無理やりお腹にぶち込んで満腹に。
一旦駅に戻って、帰りの電車の時刻を確認する。一番早くて30分後に来るらしい。
体力的にも、山に登るのは大変そうなので、そのへんを散歩してみることに。
色々と見つかって散歩は楽しい。
駅の周りをウロウロしていると、かわいいポスターをつけたお店を発見。バイトをするならこういうところがいい。
駅に戻って帰りの電車に乗る。常磐線は個人的になかなか好きである。
帰りも行きと同じように常磐線一本で土浦まで帰ってもいいが、それはちょっとつまらないのではなかろうか。
そういうことで別ルートを開拓することにする。
電車内には通学途中のスヤスヤJK、楽しそうな老夫婦、お酒グビグビよっぱらいおっさん、ヘンテコなクソガキしかいなく、とても平和。
なかなかに景色のよいところを走る。非常に楽しい。
もう少し乗っていたいという衝動を抑えるのに苦労したが、お金がないと無理やり自分に言い聞かせ涙目で下車。
関東鉄道常総線に乗ることにする…ところがここでハプニング発生。
ご存知の方も多いと思うが、現在SuicaとPasmoは半導体不足という名目のもと、販売を中止している。困ったものだ。
つまり、最近になって新しいICカードがほしいとなると、JR東海やJR西日本などに出向いてTOICAやICOCAを購入する必要があるのだ。
かわいそうな少年ロッチはなんとわざわざ一人で名古屋まで出向いてTOICAを購入し、愛用していたのだが、なんと関東鉄道常総線はTOICAを使用することができないのだ
ふざけんなーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
しかも、関東鉄道常総線はJRではないため、
1 下館駅に入場する←ICカードをピッ
2 下館駅の中にある関東鉄道常総線の改札を通ろうとする
3 TOICAは使えないと怒られる
4 急いで下館駅の改札を出る←ここで入場料が取られる!
5 きっぷを購入する
6 下館駅の改札を通過する
7 下館駅内の関東鉄道常総線の改札を通過する
8 やっと電車に乗れる
…というクソめんどくさいことをしなければならなく、あやうく乗り遅れるところだった(しかも入場料余分に取られたし…)。
そして、電車が発車する前から二度と関東鉄道常総線には乗らないと決意をしたのだが、走り出してからその決意は壊れた。
…なかなかに車窓がいい。
なんというか、趣があるのだ。いや、何が趣なのかよく理解していないというのが正直なところなのだが、結構雰囲気がいいのだ。
どこまでもまっすぐ続く一本の線路、遮るものは何もない。電車は僕一人だけを載せ、走っていく。
ふと窓から横を見ると、畑やら田んぼしかない。都会に住んでいると見えない地平線がよく見える。
ガタゴトガタゴト…電車は動く…
結構運賃が高かったので、たぶんもう二度と乗らないと思うけど、一度くらいは乗ってみてもいいと思った。是非みなさんも機会があれば乗ってみてください。
…そういうわけで、海だけを見に行く僕の旅は終了したのだ。さて、ABCのために走って帰りますかと。タッタッタッタッ…
街頭のない暗い道に軽快な足音が響き渡った…